2025.09.17
コラム
家具の選び方完全ガイド─失敗しないための基礎知識と実践テクニック
コラム
2025.09.17
家具選びは、部屋の印象だけでなく、暮らしの快適さを左右する大切な要素です。しかし「何を基準に選べばいいの?」「おしゃれなだけで大丈夫?」と悩む人も少なくありません。家具は決して安い買い物ではなく、一度購入すると長く使うものだからこそ、慎重な判断が求められます。この記事では、失敗しない家具選びのための基本的な考え方から、実践的なチェックポイント、購入後に後悔しないためのヒントまでご紹介します。
まず家具選びで最も大切なのは「暮らしに必要な機能やサイズ」を明確にすることです。デザインや価格だけで選ぶと、使い勝手が悪かったり、部屋に入らなかったりと後悔の原因になります。
たとえば、ソファ1つを選ぶにしても「毎日家族でくつろぐためのもの」なのか「来客時に数人が座れればいい」のかで、最適なサイズや素材がまったく異なります。ダイニングテーブルなら「食事だけでなく、在宅ワークにも使いたい」のか「コンパクトにして空間を広く保ちたい」のかによって選ぶべきタイプが変わります。
重要なのは、家具単体ではなく、生活全体の中でどんな役割を果たすかをイメージして選ぶこと。家族構成、ライフスタイル、将来的な変化も踏まえて選択肢を絞るのが賢明です。
家具選びで最も多い失敗は「サイズ感」のミスです。店頭で見た時はちょうどよく見えても、実際の部屋に置くと「大きすぎる」「動線が確保できない」「圧迫感がある」といったトラブルが起こりがちです。
これを防ぐには、以下の3点を押さえておきましょう。
• 購入前に部屋の採寸を必ず行う(壁から壁の幅、高さ、窓やコンセントの位置など)
• 図面を使って家具の配置シミュレーションをする(スマホアプリや紙に書き出しても可)
• 搬入経路を確認する(玄関、階段、エレベーターのサイズ)
特に大きな家具(ソファ、ベッド、食器棚など)は、通路が狭くて搬入できなかったという事例も少なくありません。サイズ確認は最重要事項です。
家具の見た目だけでなく、使われている素材も重要です。素材によって耐久性、手触り、経年変化、メンテナンスのしやすさが異なります。
無垢材は高価ですが、温かみと耐久性があります。突板はコストを抑えつつ木の風合いを楽しめます。
肌触りが良く、カラー展開も豊富ですが、汚れが染み込みやすいデメリットも。カバーリングタイプなら洗濯可能です。
高級感があり、長く使うほど風合いが出る反面、水や傷に弱いのでメンテナンスが必要です。
シャープで現代的な印象を与える一方で、冷たさやサビ対策が必要な場合もあります。
軽量で扱いやすく、価格も手頃ですが、チープな印象になりやすいため、選び方に注意が必要です。
見た目や価格に惑わされず、自分の暮らし方や清掃頻度に合った素材を選びましょう。
インテリアの完成度を左右するのは「統一感」です。いくら素敵な家具でも、テイストがバラバラだとちぐはぐな印象になってしまいます。
よくあるスタイルをいくつか紹介します。
ナチュラルな木目と白を基調にした温かみある空間。IKEAやフリッツ・ハンセンなどが代表。
IKEA
フリッツ・ハンセン
🔻 https://www.fritzhansen.com/ja/
モノトーンや金属を使ったシャープで都会的な印象。カッシーナやアルフレックスに多い。
カッシーナ
🔻 https://www.cassina-ixc.jp/index.html
アルフレックス
古材やアイアンを取り入れた落ち着いた風合い。ACMEやジャーナルスタンダードファニチャーが人気。
ACME
ジャーナルスタンダードファニチャー
🔻 https://acme.co.jp/js-furniture/
畳や障子といった和の要素を現代的にアレンジしたスタイル。飛騨産業や柏木工が得意とする分野。
飛騨産業
柏木工
これらのスタイルを意識して家具を揃えることで、統一感あるおしゃれな部屋になります。気に入った家具をバラバラに集めるのではなく、全体のテーマを決めてから探し始めるのがおすすめです。
家具はネットで簡単に買える時代になりましたが、全てをネットで済ませるのは危険です。特にソファやチェアの座り心地、ベッドのマットレスの硬さなどは、実際に体験しないとわかりません。
おすすめは「店舗で確認→ネットで比較→最終購入」のハイブリッド方式です。
質感やサイズ感を体感できる/スタッフに相談できる
価格や在庫を比較しやすい/レビューが参考になる/限定セールがある
特に高額商品は一度店舗でチェックしてから購入することで、失敗のリスクを減らせます。
表面的な美しさだけでなく、構造や仕上げにも目を向けましょう。良質な家具には以下の特徴があります。
• ネジ止めではなく“ホゾ組み”など伝統的な木工技法で作られている
• 引き出しや扉の開閉がスムーズでガタつかない
• 裏側や底面も丁寧に仕上げられている
• 国産メーカーや老舗ブランドが製造している
これらは日常使いする中で徐々に差が出てきます。価格だけで判断せず、構造まできちんとチェックして選びましょう。
一時的な流行に流されて家具を選ぶと、数年後に後悔することもあります。流行色や奇抜なデザインは飽きやすく、買い替えのサイクルが早くなりがちです。
家具は10年、20年と使うことを前提に、時間が経っても古びないデザインや、自分の好みに長く寄り添ってくれるものを選ぶことが大切です。
家具を選ぶという行為は、単なる物選びではありません。それは、自分がどんな空間で、どんな時間を、どんな気持ちで過ごしたいか─という、人生のスタイルを言葉ではなく“形”で表す作業でもあります。
だからこそ、自分の価値観を大切にしつつ、実用性・デザイン性・耐久性をバランスよく見極めて、納得のいく選択をしていきましょう。
家具は“買った瞬間”よりも、“使い続ける毎日”の中でこそ、本当の価値を発揮するもの。ぜひじっくりと、そして楽しみながら、自分にぴったりの一品を見つけてください。
インテリアのご依頼・ご相談は、
株式会社スピカにお任せください。
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