2026.02.06
コラム
人も猫も快適に暮らせるインテリアの作り方
コラム
2026.02.06
猫と暮らす家具選びの基本は「安全・掃除・安心感」
猫と暮らす部屋をつくるとき、最初に考えるべきは「どの家具なら安全で、掃除がしやすく、猫が安心して過ごせるか」という3つの条件。
猫は人間より行動範囲が広く、床だけでなく棚の上、カーテンレール、冷蔵庫の上など、想像以上の高さまで日常的に移動する。つまり家具を選ぶ段階から、猫の行動を前提に考えなければならない。たとえば少しの揺れでバランスを崩す背の高い家具は危険だし、ガラス天板のテーブルは落下した時のリスクが大きい。布ソファは毛が絡まりやすく、フェイクレザーは高温で劣化しやすいなど、素材の向き不向きもはっきりしている。
同時に、人間側も住みやすさを確保しないと「猫中心の部屋になりすぎて片付かない」「家具がすぐ汚れてストレスになる」という逆効果も生まれる。
人と猫の両方を満たす家具選びこそ、猫との暮らしが長く快適に続く最大のポイント。

猫と暮らすうえで、家具の中でもっとも悩むのがソファだ。まず素材だが、毛が絡みにくい生地として鉄板なのが「マイクロファイバー」「パイル地」など、毛が奥に入り込みにくいタイプ。コロコロや掃除機で簡単に取れるため、毎日の掃除が格段に楽になる。
爪とぎをしやすい布地の場合、ソファの角がボロボロになりやすいので、できれば合皮・フェイクレザー・本革のいずれかが扱いやすい。
特に合皮は引っかかりにくいので、爪を立てる気を起こさせないという利点がある。
ただし、フェイクレザーは耐久性が短めで5年ほどで劣化しやすいため、長期で使いたいなら本革ソファも選択肢に入る。
猫が上に乗ったときにぐらつかない「重量のあるフレーム」も重要。
軽いソファは猫の勢いあるジャンプで傾くことがあり危険だ。脚の高さもポイントで、猫が下に入れる高さだと「安心できる隠れ場所」になるが、掃除は大変になる。一方、脚が短く床に密着しているタイプは掃除が楽。どちらを優先するかは生活スタイルによって決めるといい。
ローテーブルを使うと、ほぼ100%上に乗られる。とくに食べ物を置く場面で猫が忍び寄ってくるので、そもそも「乗りにくい高さ」のテーブルを選ぶ家庭も多い。
ガラス天板のテーブルは、猫の体重で割れるリスクがあり、落下した時のダメージも大きいため避けられることが多い。
代わりに人気が高いのが木製のラウンドテーブル。角が丸く猫がぶつかっても安全で、重量があり安定しやすい。
もしローテーブルを使う場合、なるべく物を置きっぱなしにしないことが大事で、テーブルの上をきれいに保つだけで猫の興味を引きにくくなる。
ダイニングチェアの布張りは、猫が乗っただけで毛が残る。さらに爪跡がつくこともあり、メンテナンスが大変だ。そのため、猫と暮らす家では「木製チェア」「合皮の座面」「プラスチック素材のチェア」など、掃除しやすいタイプが圧倒的に人気。
特に木製チェアは、傷がついても研磨して再生できる。チェアの上で猫が寝る場合は、洗えるチェアパッドを敷くと汚れ防止にもなる。
ダイニングテーブルは、猫が飛び乗っても傾かない安定感が必要。一本脚タイプはぐらつきやすいため、四本脚でしっかりしたものが安心だ。
テレビボードは猫にとって絶好のジャンプ台になる。特に横長で広い天板のテレビボードは、猫がテレビの後ろに回り込んだり、コードを引っ張ったりしやすい。安定感のあるローボードを使い、壁にテレビを固定するのが安全性としては最高だ。また、テレビ周りは猫が通り道にしないようにレイアウトする必要がある。キャットタワーの位置がテレビ付近にあると、猫はテレビボードを経由して高いところに行こうとするため、テレビが倒れるリスクが高まる。テレビボード周辺は「猫の動線から外した場所」に配置すると事故防止につながる。

猫は器用に扉を開ける。軽いマグネット式の扉は簡単に開けられ、中に入り込んで閉じ込められる危険があるためおすすめしない。
できれば「しっかり閉まる扉」か「引き出しタイプ」を選びたい。また、猫は高い場所に登る習性があるため、収納棚の上は猫の休憩スポットになりやすい。ものを置きすぎず、あえて猫がくつろげるようにスペースを確保すると、棚の上を「猫専用の展望テラス」として活用できる。
背の高い家具は転倒防止の固定が必須だ。猫のジャンプの衝撃で家具が揺れることもあるため、耐震ベルトなどで壁にしっかり固定することが重要。
ベッドは猫との生活のなかでもっとも毛がたまりやすい場所だ。ベッドフレームの下が空いていると猫が入り込み、抜け毛の温床になりやすい。掃除のしにくさが気になる場合は、脚が短いローベッドや、床に布団を敷くスタイルのほうが扱いやすい。
反対に、猫が隠れたいタイプならベッド下にスペースがあるほうが安心できる。ベッドフレームは木製がもっとも扱いやすく、金属フレームは猫が走り回った時に音が出やすい。
マットレスは猫の爪で破れることはほぼないが、ボックストッパーの端は噛まれやすいのでカバーをつけるのがおすすめだ。
猫は縄張り意識が強い動物で、「安心できる定位置」があるだけで行動が落ち着き、家具へのイタズラも減る。ソファの横にサイドテーブルを置き、下に猫ベッドを設置すると「飼い主のそばの特等席」が作れる。さらに窓際にキャットタワーを置くと「外が見える安心の場所」ができる。家具選びの段階で「猫が落ち着ける居場所を複数作る」ことがとても重要だ。
お気に入りの場所がない猫は、ソファや棚の上など不安定な場所を自分のスペースとして使おうとするため、家具の損傷や転落事故につながる。

最近はキャットウォークを設置する家が増えている。キャットウォークは家具と組み合わせることでさらに使いやすくなり、たとえば背の高い収納棚とキャットステップを組み合わせれば、猫が安全に上下運動できる動線が作れる。猫は「登りやすい場所」と「降りやすい場所」がそろっていないとストレスになるため、家具を足場として自然な移動ルートを作ってあげることがポイントだ。キャットウォークの下にソファを配置すると、猫が降りるときにソファに着地できて安心感が増す。ただし、家具の上をキャットウォークの動線にしすぎるとテレビボードの上を通るなど危険なルートができるため、動線の設計は慎重に考えたい。
ラグを選ぶなら、「丸洗いできる」「毛が絡まりにくい」「滑りにくい」という3つが重要だ。
シャギーラグは見た目が良いが、猫の毛が絡まるうえ吐き戻しの掃除が困難で、猫と暮らす家ではほぼ選ばれない。
おすすめは薄手の洗えるラグで、滑り止め付きのものだと猫が走ってもズレない。
大きめのラグを敷くと猫の爪が引っかかりやすいため、小さめで軽いラグを複数使うという選び方もある。
ラグを敷かない選択肢もあり、フローリングのままにするほうが掃除がしやすく、猫の毛を管理しやすいという家庭も多い。
猫との暮らしで特に注意すべきは「落下・誤飲・挟まり・コード絡み」。これらを防ぐために家具でできる対策は多い。まず落下事故を防ぐためには、高さのある家具を極力減らし、登る場合はキャットタワーなど専用のものを設置すること。
誤飲対策としては、小物を置ける高さに余裕のある収納棚を増やすといい。挟まり対策では、家具と壁の隙間を極力なくすことが大切で、10cm以上の隙間があると猫が入り込んで出られなくなることがある。コード類はテレビボードでまとめて隠し、家具の裏に通すなど工夫する。

猫との暮らしは、家具の選び方ひとつで快適さが驚くほど変わる。毛が絡まりにくい素材を選ぶ、猫が登りにくい高さを考える、家具の動線に配慮するなど、ちょっとした工夫で家具の寿命も延びるし、猫も満足して過ごせるようになる。大切なのは「猫だけ」「人だけ」を優先するのではなく、両方が自然に暮らせるバランスだ。猫の行動を理解しつつ、人の快適さもキープする家具選びをしていけば、部屋はもっと心地よく、そして長く大切に使える空間になる。
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