2025.09.19
コラム
木のある暮らしを、もっと豊かに。旭川発・株式会社コサインとその製品たち
コラム
2025.09.19
家具や生活雑貨がただの「道具」に留まらず、人の感性や暮らしそのものに寄り添う時代になっています。大量生産・大量消費の時代を経て、私たちが今求めているのは、長く使えるもの、修理しながら育てられるもの、そして使い手の人生に優しく寄り添ってくれる“生活の伴走者”のような道具たちです。
北海道の旭川に本社を置く株式会社コサイン(cosine)は、そんな想いをまっすぐに体現してきた家具・生活道具のブランドです。家具産地として名高い旭川の地で、30年以上にわたって「木のある暮らし」を提案し続けてきたコサイン。その製品のすべてには、木という素材への深い理解、使い手へのやさしさ、そして職人の誠実な手仕事が込められています。
今回は、ものづくりの精神から始まり、代表的な商品を具体的に紹介しながら、暮らしに寄り添う「木の力」を感じていただける内容をお届けします。
プロダクトは、一見とてもシンプルです。過剰な装飾はなく、どれも必要最小限の要素で構成されています。ですが、それこそが“引き算の美学”であり、空間に自然に溶け込みながら、静かに存在感を放ちます。
創業の原点には、「家具づくりで出る木材の端材を活かして、新しい価値を生み出したい」という想いがありました。この考え方は今でもコサインの根幹にあり、「木を無駄にしない」「必要とされるものを必要な分だけつくる」「ずっと使いたくなるようなものを届ける」という信念となって商品開発に反映されています。
そんな姿勢から生まれる商品は、家具とも雑貨ともカテゴライズしづらい“暮らしの中の必需品”。それは例えば、子どもの身長にあわせたドレスラックだったり、リビングの隅でそっと照らす照明だったりします。
ここからは、中でも特に人気の高い商品、またはブランドの哲学を象徴するアイテムを紹介します。どれも実際に購入できる現行アイテムです(2025年6月時点)。
代表するプロダクトとして、まず紹介したいのがドレスラックです。
これは木製のハンガーラックで、一見とてもシンプルな構造ですが、実は絶妙なバランス設計により、極めて安定性が高く、美しい佇まいを実現しています。無垢材ならではの存在感がありながらも圧迫感を感じさせず、クローゼットの外に洋服を飾るようにかけておける上質なアイテム。
特に賃貸住まいの方やミニマリストから支持が高く、「限られたスペースの中でも美しく収納したい」「お気に入りの服をインテリアの一部にしたい」というニーズに応えています。
子ども部屋用やワンルームにも対応可能。
次に紹介したいのが、靴べらとスタンドのセット。玄関という限られた空間に美しさと実用性を与えるこのプロダクトは、「見せて収納する」ことの価値を再確認させてくれるアイテムです。
靴べら本体は、無垢材を丁寧に削り出した一本構成で、まるでスカルプチャー(彫刻)のような美しさがあります。スタンドとの接合部には磁石が使われており、立てると自然に吸い付くようにピタリと収まります。
“ただの靴べら”を“使いたくなるオブジェ”に昇華させるそのデザイン力は、コサインの真骨頂とも言える部分です。
子ども向け製品にも定評があります。その中でも人気なのが子ども用のラック。
小さな子どもでも自分で服をかけたり、片付けたりできるよう、高さや幅を最適化して設計されています。丸みのあるデザイン、手にやさしい木肌、そして成長にあわせて使い方を変えられる柔軟さなど、「子どもが主役になれる道具」として多くの家庭で選ばれています。
「生活習慣を自然に身につける道具」として非常に高く評価されています。
無垢材から削り出したMUKU CLOCK(ムククロック)は、視認性の高い数字とシンプルなデザインが特徴の掛け時計。ナチュラルインテリアにぴったりで、どんな空間にも自然に馴染みます。
音が静かなスイープムーブメントを採用し、寝室や書斎でも快適に使用可能。素材の表情を活かすため、あえて塗装を控えめにし、木目の美しさを際立たせています。
照明分野でもコサインは独自の立ち位置を築いています。代表的なのが、木製フレームに布シェードを組み合わせたフロアライト・テーブルランプ。こちらもシンプルながら、空間に暖かなリズムを加えてくれる照明として定評があります。
多くの照明製品が金属やプラスチック製であるなか、天然木と自然素材で構成されたコサインのランプは、点灯していない時間もインテリアとして成立する完成度を持っています。
家具メーカーとしての技術を活かし、スツールも展開しています。ダイニングや玄関、子ども部屋、キッチン横などあらゆる場所で活躍します。
また、キッチンスツールは座面の角度や脚の角度は、職人が1脚ずつ確認しながら調整しており、「シンプルなのに疲れない」と評価されています。
世界観を体感できる場として、旭川市の本社には直営ショップとギャラリーがあります。ここでは実際に製品を手に取って触れることができ、製品の背景にある素材の話や職人の技術についてもスタッフが丁寧に説明してくれます。
オンラインショップも充実しており、遠方からでも購入可能。公式サイトでは暮らしに役立つコラムや製品の使い方、経年変化の例なども掲載されており、「購入後に育てていく」楽しみも共有できるよう工夫されています。
旭川家具工業協同組合に加盟しており、旭川家具ブランドの一翼を担う存在でもあります。旭川家具は、木材の地産地消、高度な木工技術、国際的なデザイン評価などを背景に、国内外の建築家やインテリアデザイナーから高く評価されています。
そのなかで、コサインは「家具」というよりは「暮らしの道具」を主軸としながらも、旭川家具と同じ品質・思想・技術で製品を送り出しており、地域ブランドとしての一体感があります。
創業から35年以上が経った今、単なるローカルブランドを超えて、全国規模で愛される木工ブランドへと成長しました。しかし、その歩みは決して急がず、あくまで「人の暮らしに寄り添う」ものづくりを軸に、誠実に製品を届け続けています。
SDGsやサステナブルな暮らしが注目される今、cosineの製品は改めてその価値を見直されています。「自然とともに生きる」「大量生産ではない、誠実なものづくり」「暮らしに静かに溶け込む美しさ」─そんな哲学を持つブランドが、これからの時代に必要とされるのは当然のことかもしれません。
「木を愛し、人の暮らしに優しく寄り添う道具」を届ける、唯一無二の存在です。華やかではなく、けれど確かに生活を豊かにしてくれる存在。そんな製品たちが、今日も日本中の家庭で静かに使われています。
次にインテリアを選ぶとき、ぜひcosineの製品を手に取ってみてください。それはただの「家具」ではなく、暮らしに深く根ざした“物語ある道具”であり、時間とともに成長していく存在なのです。
〒079-8453
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Phone 0166-47-0123
FAX 0166-47-7450
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FAX 03-6804-2611
紹介させていただいた(株)コサインは
スピカでも取り扱いをさせていただいております。
インテリアのご依頼・ご相談は、
株式会社スピカにお任せください。
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