コラム

部屋を広く見せるには?

2025.07.09

はじめに

狭い空間を最大限に活かすインテリア術

都心のマンションやワンルームアパートに住んでいると、「もっと部屋が広かったら…」と思うことはありませんか?実際の広さを変えることは難しくても、見た目の印象や使い勝手を工夫することで、狭い部屋でも広く快適に暮らすことができます。本記事では、プロのインテリア術から日常で簡単にできる工夫まで、「部屋を広く見せる」ための実践的なテクニックを詳しく紹介します。

1. 配色で広さを演出する

明るい色が空間を広く見せる

最も基本的かつ効果的な方法が、「色使い」による空間演出です。特に壁・天井・床などのベースカラーを白やベージュ、淡いグレーなどの明るい色に統一することで、光を反射しやすくなり、部屋全体が広く見えます。

ホワイト×ナチュラルウッド:清潔感とぬくもりのある組み合わせ。北欧インテリアなどでも定番です。

淡いグレー×ホワイト:モダンで落ち着いた印象に。視覚的にスッキリして見える。

配色のコツ:「70・25・5の法則」

70%:ベースカラー(壁・天井など)

25%:アソートカラー(家具やカーテン)

5%:アクセントカラー(クッションや雑貨)

この比率で配色することで、空間に統一感が生まれ、散らかった印象を避けられます。

2. 家具の選び方と配置が鍵

視線を遮らない家具を選ぶ

空間を広く見せるには、「視線の通り道」を確保することが重要です。そのためには次のような家具選びを心がけましょう。

脚付き家具:床が見える面積が増え、部屋に奥行きが生まれます。

ロースタイル家具:天井までの高さを空けることで、縦の広がりを強調できます。

ガラスやアクリル素材の家具:視線を遮らず、圧迫感が軽減されます。

家具の配置の基本:「抜け感」をつくる

家具は壁に寄せるだけでなく、「空間の流れ」を意識して配置すると広く見せる効果が高まります。

• 部屋の中央はなるべく空ける

• 壁に沿って家具を配置する

• 通路は60cm以上確保する

これにより、生活動線がスムーズになり、狭さを感じにくくなります。

3. 視覚効果を利用するインテリア術

ミラーを活用して奥行きを出す

鏡は空間を広く見せるための代表的なアイテムです。光を反射し、空間に奥行きを感じさせる効果があります。

窓の向かいに設置:自然光を室内に拡散できます。

縦長のミラー:高さを強調し、部屋が縦方向に広く見えます。

ミラーパネルや鏡張り家具:空間を二倍に見せる効果も。

ラグやカーテンで広がりを演出

ラグは広めを選ぶ:床面積が強調され、広く見えます。

床の色とラグを揃える:境界が曖昧になり、部屋が一体的に。

カーテンは天井から吊るす:縦のラインが強調され、天井が高く感じられます。

4. 「見せる収納」と「隠す収納」のバランス

狭い部屋では収納スペースの確保が課題ですが、ただ物を増やすだけでは逆効果になることもあります。見た目をすっきりさせる収納術で、空間の広がりを保ちましょう。

「隠す収納」を基本に

引き出し収納:物をしまってスッキリ見せられる。

ベッド下収納:デッドスペースを活用。

扉付きの収納家具:中身を見せず、空間が整って見える。

「見せる収納」は最小限に

壁面収納:棚を壁に設置して床を広く使う。

お気に入りの雑貨だけを飾る:生活感を出さず、おしゃれな印象に。

整理収納アドバイザーによれば、収納アイテム自体が増えると逆にごちゃついて見えるため、「収納するための物を増やしすぎない」のがコツです。

5. 照明で広さを演出する

光の使い方も空間の印象に大きな影響を与えます。1つの照明だけに頼るのではなく、複数の照明を組み合わせて立体的な空間をつくりましょう。

多灯照明でメリハリをつける

天井照明+間接照明:空間に奥行きを生む。

フロアランプやテーブルランプ:視線を引き上げ、縦の広がりを演出。

暖色系のライト:壁の凹凸を和らげ、空間が柔らかく感じられる。

照明の配置と色温度に注意

• 色温度は2700K前後が理想(温かみのある自然な光)

• 照明は壁や天井に向けると反射で広く見える

6. デジタルと物理の整理整頓

狭い部屋に物が溢れる最大の原因は「不要なものが手元にありすぎること」。広く見せるには、物理的な空間を空けるだけでなく、生活全体の整理が必要です。

ミニマリズムを意識する

• 1年間使っていないものは処分

• 似た用途のアイテムは1つに絞る

• 増やす前に減らすことを意識

ミニマリズムとまではいかなくても、定期的に見直すことで「物が少ない=広く見える」状態をキープできます。

書類・雑誌はデジタル化

• 書類や本はスキャンして電子化

• 雑誌はサブスクや電子版に切り替え

• DVDやCDもストリーミングで代替

見えないところまでスッキリさせると、心も空間も余裕が生まれます。

7. 実例紹介:ワンルーム8畳で実践した広見せ術

例えば、都内の8畳ワンルームに住む30代女性の事例をご紹介しましょう。

• 壁・床・カーテンを白で統一

• ローテーブルとローソファを配置

• ベッドは脚付き+下収納付き

• 照明はシーリング+テーブルライト+間接照明

• 姿見鏡を窓の向かいに設置

• 不要な服や本はメルカリで処分し、空間を整える

これにより、実際の広さ以上に「抜け感」と「余白」が生まれ、来客にも「広くておしゃれ!」と言われるようになったとのことです。

まとめ

狭さは工夫でカバーできる

部屋を広く見せるためには、特別なリフォームや高額なインテリアを用意する必要はありません。視覚・照明・収納・色使いといった基本的な工夫を積み重ねることで、誰でも広々とした快適な空間を演出できます。

今日からできることをひとつずつ実践して、狭くても居心地のいい理想の部屋を作っていきましょう。


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