コラム

インテリアの歴史や語源について詳しく解説します!

2020.10.14

普段何気なく使っているインテリアというワード。
しかし何がインテリアなのか細かい意味や歴史を理解している人は多くないでしょう。
今回の記事を機に、インテリアの語源や歴史について少し学んでみませんか。
わかりやすく解説していきたいと思います。

 

□インテリアの語源とは?

 

「より(-ior)内部の(interus)」がインテリアという単語のコアの意味で、「内部の」という意味です。
英語ではインテリアだけだと「内部の」という意味ですが、日本ではインテリアという単語のみで広く内部装飾を意味します。
英語圏ではインテリアという単語だけでは使われません。
内部装飾のことは一般に、インテリアデザインやインテリアデコレーションと言います。

インテリアにまつわる語源をもう少し見ていきましょう。

 

*家具の語源とは

 

家具は英語でfurniture(ファーニチャー)と言いますが、これは中世のフランス語furnir(フルニール)で「設備する」という意味の動詞が由来です。
「設備する」という意味を由来に持つため、英語圏では街路にある電話ボックスや街頭、ポストはストリート・ファニチャーと呼ばれているのが面白いですよね。

 

*カーテンの語源と歴史とは

 

カーテンの語源はラテン語で覆うということを意味する「cortina(コルテナ)」と言われています。
カーテンが使用されていたとされる最古の例はローマ時代で、現在のように窓ではなく、壁の装飾や室内の間仕切りに使われていたそうです。
14世紀ごろにガラス窓が誕生してから窓の装飾品として使われるようになり、19世紀後半になってようやく現在のカーテンの様式が誕生しました。

 

*ソファの語源と歴史とは

 

ソファはアラビア語のsuffa(スッファ)を語源に持つと言われており、これは床と壁にクッションを置いて座る場所にし、快適性をもとめたものを表す語とされています。
また長い椅子上のものは16世紀以前にも存在していましたが、ソファという単語が定着したのは18世紀以降背もたれやひじ掛けを造り、布やクッションで座り心地をよくしたものが登場してからだとされています。

 

*キッチンの語源とは

 

キッチンの語源はラテン語のco-quinaという火を使うところという意味の単語とされています。
また日本語ではキッチンのことを台所と言いますが、平安時代にルーツを持つのをご存知ですか。
平安時代では台所ではなく、台盤所という名前でした。
配膳のための盤(現在の皿)を乗せる台が置いてあったところから台盤所という名前が付きました。

ここまでインテリアにまつわるもののルーツを見てきました。
世界のいたるところにルーツがあって面白いですね。
生まれたときから当たり前のように存在し何の疑問も抱くことのなかったインテリアにも、世界各国にルーツを持ち、今我々の目の前にあるのだと思うと少しはインテリアを見る目が変わるのではないでしょうか。

 

□世界のインテリアの歴史

 

上では、具体的な個々のインテリアの語源や歴史を見てきました。
ここではインテリア全体の歴史を古代から現代に至るまで簡単に見ていきましょう。

インテリアの歴史は古く、古代エジプトにまで遡れます。
その頃、インテリアは特権階級の人々による権力誇示の手段でしかありませんでした。
古代ローマ時代になると、これまた特権階級のみに許されたものだが、装飾性の高い家具が使われていました。
一方、一般家庭には必要最低限の家具は備わっていたものの、装飾性は高くありませんでした。

中世になるとギルド制により、手工業が発達し家具が大量に出回るようになりました。
そうして、ようやく庶民のもとへ家具が届くようになりました。
貿易も発達し、上流階級では多様な装飾性の家具を持つようになっていきます。

近世であるルネサンスの時代からは建築家がステータスを得るようになり、デザイン構築の研鑽が熱を帯びます。
それにより彫刻技術も飛躍的に進歩し、華麗さを増していきました。
庶民も家具をそろえられるようになり、インテリア文化の土台ができたと言えます。
バロックの時代や、ロココの時代を経て、ますますインテリアは芸術性や装飾性が増されていきます。

近代の産業革命で鉄やガラスといった素材が広く出回るようになりインテリアは工業的なものになっていきました。
それまで装飾性が重視されていたのに、打って変わって機能性が重視されるようになります。
そして現代になりモダニズム、ポストモダニズムを経て今のインテリアが確立されていきました。

ここまで簡単にですが、世界のインテリアの変遷について見てきました。
時間の経過による技術の進歩、貿易、人々の芸術運動など様々な要因が重なり、今のインテリアがあります。
これまでインテリアは時代とともに変わってきたことを考えると、これからもどんどんインテリアは変わっていくのだと思うとワクワクしませんか。

 

□まとめ

 

今回の記事では、インテリアにまつわる個々の語源や歴史についてであったり、インテリアそのものの歴史であったりを見てきました。
少しでもインテリアに興味を持っていただけたら幸いです。

 

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